機械や装置を設計する際、部品の固定に不可欠な六角ナットですが、いざ特注品を探すとなると、「必要な長さのものが規格品にない」「特殊な材質が必要だが少量しか手に入らない」「特定の環境に耐えられる非規格品が欲しい」といった、既製品では対応しきれない課題に直面することが少なくありません。特に、長すぎるロングナットや極端に低い低頭ナット、そしてチタンやインコネルといった特殊な材質が求められる場合、一般的な流通品では対応が困難です。しかし、その課題は当社の旋盤加工技術によって解決できます。
本コラムでは、特殊な六角ナットがなぜ必要とされ、どのようにして旋盤加工で実現されるのか、その全知識を詳しく解説いたします。特殊な六角ナットの製造でお困りの方は、ぜひご一読ください。
また、特殊ナットについて基礎知識の記事やサービスページも書いておりますので、ご一読ください。
① 「特殊六角ナット」とは?既製品(JIS規格)との違いを明確化
六角ナットは、ボルトと組み合わせて部品を締結・固定するために使用される、機械の根幹を支える重要な部品です。通常、市場に流通している六角ナットの多くは、寸法や材質がJIS(日本産業規格)によって標準化されています。これにより、大量生産と互換性が確保されていますが、規格品の利用には限界もあります。
「特殊六角ナット」とは、このJIS規格の枠を超えた要求を持つ非規格品を指します。具体的には、通常の規格表に存在しない極端な長さや薄さを持つ特殊寸法のものや、高温、高圧、腐食環境といった特定の用途に対応するための特殊材質で作られたものを指します。お客様の製品設計において、既製品では対応できない細かな要求仕様がある場合に、この特殊六角ナットの特注製造が必要となります。
② 既製品では対応不可!特殊六角ナットが必要となる3つの課題
★【特殊寸法】「長い」ロングナットや「低い」極低頭ナットのニーズ
既製品の六角ナットは、一定の規格高さ内で設計されていますが、設備や装置の特定部位では、部品の固定位置を細かく調整するために、規定より大幅に「長い」ロングナットが求められることがあります。反対に、部品の軽量化や省スペース化のために、規格より極端に「低い」極低頭ナットや、外径が特殊なサイズのナットが必要になることもあります。これらの非規格寸法は、打ち抜きやプレスといった一般的な量産加工では実現が難しいため、特注での対応が必須となります。
★【特殊材質】特殊環境に対応する難削材への要求
標準的な六角ナットの材質は鉄やステンレス鋼(SUS304など)ですが、化学プラント、医療機器、航空宇宙分野など、特定の環境下で使用される場合は、耐熱性、耐食性、非磁性といった特殊な性能が求められます。例えば、強酸・強アルカリ環境に耐えるチタン合金、温度変化に強いインバー、高い強度と耐食性を持つ真鍮、あるいはインコネルなどの難削材での製造が必要になります。これらの特殊材質は加工が難しく、材質の特性を知り尽くした技術と設備がなければ、高品質なナットを製造することはできません。
★【高精度・少量】厳格な公差と試作ロットへの対応
特定の精密機器に組み込まれる六角ナットには、JIS規格品よりも遥かに厳格な寸法公差が求められることがあります。また、試作品の製作や、特殊な装置用の補修部品など、一個から数十個といった極小ロットでの生産ニーズも存在します。既製品を扱うメーカーでは、このような厳しい公差管理や、小ロット、一点物の要求には対応できず、特注製造専門の加工業者に依頼するしかありません。
③ なぜ「旋盤加工」が特殊六角ナット製造に最適なのか?
切削による高精度な寸法出しで非規格品を実現
旋盤加工は、材料の丸棒を回転させ、刃物を当てて不要な部分を削り出す加工方法です。打ち抜き加工のように金型に依存しないため、規格外の寸法や複雑な公差を、プログラムと刃物の動きによってミクロン単位で正確に再現できます。特に、長尺のロングナットの全長寸法や、極低頭ナットの薄い高さ、さらには厳格な公差が要求されるネジ部や座面など、製品全体の高精度な寸法を安定して実現できるのは、旋盤加工ならではの強みです。
特殊材質・難削材への柔軟な対応力
前述したチタンやインコネルといった難削材は、硬度が高く、熱がこもりやすい特性があるため、通常の加工条件では工具の摩耗が激しく、仕上がりの精度も安定しません。しかし、当社の旋盤加工では、長年のノウハウに基づいた最適な切削条件(回転数、送り速度、切り込み量)と、材質に合わせた専用工具の選定を行うことで、これらの特殊材質に対してもバリやカエリのない高品質な六角ナットを安定して加工できます。真鍮のような比較的加工しやすい材質であっても、最適な面粗度とコスト効率を両立させることが可能です。
試作・少量生産に強くコストを抑制
旋盤加工は、金型を必要としないため、試作品一個から、あるいは数十個といった極小ロットでの製造依頼に柔軟に対応できます。量産を前提とした金型製作の費用やリードタイムが発生しないため、非規格品の製造において、初期投資を抑え、必要な時に必要な数だけ製造できるという、コスト面・納期面での大きなメリットを提供します。
④ 旋盤加工で実現した!特殊な材質・寸法の六角ナット製造事例
M36【特殊六角ナット】電極用銅ナット

この特注の電極銅ナットは、運送業界の厳しい使用環境に対応するため、「発熱抑制」と「強固な締結」を徹底的に追求しました。
詳しくはこちら>>>
⑤ 特殊六角ナットの特注・非規格品は当社にお任せください
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
- 加工メーカーだからこそ、規格外品でも対応致します!
- 製造直販だからこそ100~1,000個/ロットのコストダウン力!
- 金型レスで製作するから、初期費用低減!
- 図面を元に、お客様のご要望に対応致します!
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
初期費用ゼロで実現する特注特殊ナットのコストダウン力
特注品や小ロット生産において大きな障壁となる金型製作の初期費用を、株式会社カドクラは機械加工を主体とすることでゼロに抑えます。さらに製造直売体制により中間マージンを排除し、100個〜1,000個ロットの中量生産において圧倒的なコストダウンを実現。試作開発から量産移行まで、経済的なメリットを享受いただけます。小ロットの特注特殊ナットも、高コストを懸念することなく調達可能です。
多様な材質・複雑形状に対応する精密加工技術
特殊ナットは材質も形状も多岐にわたり、それぞれに専門的な加工技術が必要です。株式会社カドクラは長年の経験と実績に裏打ちされた精密加工技術により、ステンレス、真鍮、特殊合金から樹脂材料まで、幅広い材質での特殊ナット製作に対応します。また、複雑な内部構造や特殊表面処理が必要な製品についても、豊富な技術力でお客様の要求仕様を実現します。
不適合ゼロを目指す安心安全の品質管理体制
株式会社カドクラは「顧客の信頼を得る要求品質の製品を提供し限りなく不適合を”0″にする!」という品質方針を掲げています。この理念に基づき、お客様の図面通りに製品を確実に製作するため、徹底した品質管理体制を構築。手作業検査に加え、画像検査機などの最新設備を用いた検査を徹底し、不適合品の流出を限りなくゼロに近づけます。設計・開発担当者の皆様が求める高い品質基準をクリアし、安心して製品をご利用いただける特殊ナットを提供します。


